夕方、高校時代の同級生Sさんの、突然の訃報を聞いた。

職場での事故が原因だったそうだ。
それほど親しい仲だったわけではないが、今日はそれからいろいろなことが思い出された。
少し長く茶色い髪を、いつも後ろでひとつに束ね、三つ編みにしていたのが印象深い彼女だった。
一度、高3の文化祭の打ち上げで、高校生十数名が夜の繁華街をウロウロした後、そこからほど近い彼女の家に、何名かが流れて押しかけていったこともあった。
その彼女の部屋の書棚には、米語のペーパーバックが一面に整然と並べられていて、すごいなあーと目を丸くした記憶がある。
大学は理系を選んだ彼女だったが、英語が得意なのになぜ?と聞くと、「文系じゃ飯食っていけないじゃない」というようなことを、クールに答えていたのも覚えている。
数学が不得意で理系をあきらめ、超文系の道を選んだ私は少々ガツンとやられた気がしたのと一緒に、優秀な人は行きたい道を選べていいなーとうらやましく思ったものだった。
彼女は今まで結婚せずに働いて、実家で両親と同居していたそうだ。
ご両親のご心痛はいかばかりだろう。
原因が職場での事故というから、この後も複雑な問題があったりもするのだろうか。
明日の夕方がお通夜、あさってにお葬式とのこと。
心からご冥福をお祈りしたい。