ママ「げんちゃん、歯みがきは?」
げん「めんどくさい。」
ママ「!?なあに、それ! 誰がそんなこと言うの。
そんなこと言ってると、『めんどくさいサイ』になっちゃうよ!」
げん「・・そんなことなんないよ!」
ママ「ほんとだよ。じゃあパパにきいてみよう。」

・・・・・・
パパ「むかしむかしあるところに、げんちゃんがいました。
げんちゃんは、何でも『めんどくさい』と言っていました。」
・・・げん、自分が主人公なので、にやっと笑ってうれしそう。
「そうしたら、サイになってしまいました。」
・・・なんないよう!と言いながら、まだ笑っている。
「すると、ママが『このサイは、何だろうねえ』と言って
動物園へ連れていってしまいました。」
・・・このあたりで、雲行きがあやしくなる(笑)
げん、不安そうな顔をして、パパの目をじっと見ている。
「げんちゃんサイは、動物園でオリに入れられて、
ママにもうずーっと会えませんでした。おわり。」
・・・急に顔がひきつったかと思うと、
大きな声で「わ〜ん(涙)」と泣き出す。(笑)
パパも、ママも、大笑いしてしまって、げんをぎゅっと抱きしめる。
パパ「だからね、ちゃんと歯磨きするんだよ。わかった?」
げん、真剣な顔で、こくり、とうなずく。
そして、洗面所へ一目散。



・・・げん、4歳。
こんなふうなのも今のうち。
いっぱいかわいがってあげる。
でも、ちょっと(とっても?)イジワルでごめんね。