人工蜃気楼


「蜃気楼」、見たことがありますか?
蜃気楼とは、風景がゆがんで伸びたり、逆さまになったりして
実際の景色ではない様子が目に見えるものです。


日本では、富山湾をはさんだ沿岸で見えることが多いそうです。
このあたりでも、千葉の海から東京湾の向こうの横浜方面の景色を眺めたとき、
蜃気楼のように見えることもあるようです。



海の上の空気が温かい層と冷たい層で重なると
そこを通る光が曲がるために、
風景が実物ではない形となって目に入ってきます。



その様子を、真水と食塩水を2層にして入れた水槽で
人工的に再現することができます。



この写真を撮った角度からだと、
水槽の向こう側に見えるキューピーちゃんとプルートの頭が
ずいぶんと伸びてみえます。



この水槽に子どもたちが顔を近づけて、にらめっこ。
お互いの顔が面白いようにゆがんで見えるので、
みんな吹き出してしまうほど大笑いでした。



補足ですが、
「蜃気楼」の「蜃」という字は、
「大きなはまぐり」を表します。
また、「楼」とは
建物の意です。
その昔、中国では
大きなはまぐりが吐いた気が
「しんきろう」を作りだしたと考えられていたそうですよ。
おもしろいですね。